
スザクは過去の自分を信じている。
でも私は信じていない。
人の記憶なんて曖昧なもの。信じるほどの価値なんてない。
9年前に書いた日記の内容を、私は覚えていない。
他にもいっぱいある。
私の記憶と、データとしての記録は違っている。
それだけじゃない。今でも記憶がずれる事がある。
中華連邦と戦った時も、いきなり私が私でないような感覚に襲われた。
…でも、それは私だけなのかもしれない。
スザクが信じる程の過去が、私にはあったのだろうか。
今こうやってここに書いている事だって、いつか私は忘れてしまうだろう。
例え、記憶と記録が違ったとしても、それは私の過去といえるのだろうか。
あと一つ、スザクに言いたい事がある。
あれは使ってはいけない。
あれを使ったら、スザクがスザクではなくなってしまう気がする。
気をつけて…。
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